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    つけめん 玉(ぎょく)    

「臨港地区」と呼ばれる場所があります。
イメージとしては、そうですねえ、船が接岸する桟橋や岸壁があったり、ガントリークレーンが立ち並んでいたり、工場や倉庫、事務所などもあったりする、ま、活気はあれど、なんとなくごちゃごちゃした場所です。
その臨港地区とは、建物の用途規制を行うため港湾法に基づき港湾管理者が指定していた地区で、通常の行政区域からはずれ許認可権者も異なる地区です。何でそんなことになったのかというと、港湾法の制定当時、港の管理は役所ではなく関係者で組織した公法人(「港務局」)による自治、すなわち一種の治外法権を理想としたためなのです(国鉄と似通ったところがありますねえ、さすが運輸省。いや国鉄は運輸省からも治外法権でしたが)
しかし、理想が実現して港務局ができたのは新居浜港はじめたったの3港しかなく、それ以外は次善の策とされていたにもかかわらず役所が港湾管理者となったのでした。その後、運輸省と建設省の統合を契機として、臨港地区は都市計画法で定める地域地区の一つとなり、建物の形態規制等も原則として都市計画法の用途地域制度によって行うこととされました(都市計画区域以外にある港湾地区もあります)。

前振りはともかくとして、南武線(尻手駅乗り換え)浜川崎駅に降り立つと、そこはまさに川崎港臨港地区の中です。
港湾管理者は川崎市で、現在の用途地域は工業専用地域です。なので、基本的には工場以外は新築できません。
確かに、南側にはJFEスチールの工場群が広がっています。そして、ラーメン店は従業員食堂でもない限りつくることができません。

ということで、「玉」はこの臨港地区を北に抜けた先の一般市街地にあるわけです。
つまり長々と読まされた「臨港地区」とは関係ないんだねっ、えっ(> <)
そ、その通りでございます、ははーっm(__)m

2008年7月開店
1100-1500、1700-2000 木は昼のみ、土祝は昼のみかつスープ切れ終了、日休
川崎市川崎区追分町6-12
浜川崎駅改札を出たら左に向かいしばらく進みます。臨港地区入口の手前を左折してさらに進むと首都高が架かる「産業道路」に出ますので、右手に見える歩道橋で渡ります。
渡った先左側に「鋼管通り」がありますので、これを北に10分ほど歩きます。鋼管病院入口交差点を右に入り、200mほど進むと、変形4差路の角に見えるのがこのお店です。
川崎駅からバスだと、東口10、11番のりばから、川22系統又は川23系統の臨港バスに乗り「大島3丁目」停留所で下車。降りた先の信号を渡ってそのまままっすぐ進むとすぐ。


    味玉つけめん(中盛)+そぼろ肉
@850+200
 麺は、やや茶色っぽい加水率が低そうなややちぢれ平打ち極太麺で、モチモチ感はあるが結構硬めのゆであがり
 中盛は300g(並盛200gも同料金)というが、ちょっと少なめに感じる
 つけだれは、茶色のとんこつ白湯魚介しょうゆ味で、かなり魚介の味はするが魚粉のざらつきはなくなめらかな食感
 カウンター上の玉ねぎのみじん切りや魚粉で味の変化を楽しむことができる
 なお、強いとろみがあるため麺へのからみが抜群で、もともと量が少ないこともあって最後にはかなり減ってしまうのでスープ割りを頼もうとする場合は注意が必要だ
 トッピングは、ちょっと薫蒸香がする厚みのあるやわらかなバラロールチャーシュー1枚、薄味でこれもやわらかなメンマ5~6本、のり小1枚
 そぼろ肉は包丁でチャーシューをたたいたもの
 スープ割りをすると、かなり魚介の風味が増す
   
(料金・メニューは取材時のものです 090612)


2方向に入り口があるご近所の中華屋風の間取りですが、ひときわ目立つ真っ黒の外壁と看板でイマ風のデザインではあります。しかし、お客さんもご近所のおばちゃん風もいて、気の置けないいい感じです。
店内は狭苦しい感じで、入り口いっぱいに席があるL字型カウンター10席。
スタッフは3人。

店名の「玉(ぎょく)」は、店主の名前である玉川からきたものですが、ロゴマークは「玉」を○で囲んだものとなっています。と思ったのですが、よくよく見てみると○ではなく玉ねぎ型になっているではありませんか。ふ~む、ホントは玉ねぎがウリということですね。

まだ新しい店ですし、駅から歩くとすごく遠いのですが、常に行列ができるようです。それも納得の味ではありますが、できればもっと便利の良いところに移転して欲しいものですねえ。