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     江戸っ子胡麻豚骨 天上天下唯我独尊    
上北沢駅から北へ、甲州街道に出て左に曲がり、下り線側、次の角の手前にあります。
東隣は、「花月」。

「天上天下唯我独尊(てんじょうてんがゆいがどくそん)」とは、お釈迦様が誕生したとたん、右手で天空を、左手で地面を指さしながら発したありがたいお言葉(誕生偈)とされています。
生まれてすぐしゃべったというのもすごいのですが、その内容がもっとすごいという気がしませんか?

「天上天下」=時空的宇宙、すなわちいつでもどこででも
「唯我独尊」=自分だけが尊い

なんだか、自己チューの塊のようなお言葉ではありますが、実はこの後に誕生偈は続き、「三界皆苦我当安之」とあるのです。

この下の句(^^)で、我々のすむ三界では人皆苦しみ悩んでいるが、お釈迦様はそれを安んじてくれると、おっしゃっているのです。
そう考えると、上の句も、「人皆自分だけが尊いと思っている」というほどのものと解釈すべきです、と仏教界の方は説教されております。

しかし、ま、そんな解釈ではなく、自己チューの方がここのラーメンにはぴったりあっているのかもしれません。

    らーめん
 @630

 麺は、博多風の少加水極細直麺
 スープは、ちょっと見、すりゴマが入ったとんこつ白湯であるが、実際は箸が立ちそうな濃度のどろりとしたもので、とんこつ白湯に白黒のゴマ、くるみ、松の実などのすったものが混ぜ込んである
 麺を持ち上げるとどっぷり付いてくるし、ザラリとした舌触りはまさに唯我独尊
 トッピングは、薄めで少し古いチャーシュー、のり、キクラゲ
   

小さなお店で、店内は、カウンター10席のみ、厨房もどこにスープ寸胴があるのかと思うほど狭いうえ、全体に雑然としています。

そんなインテリアであり、独特の味でもあるので、お客は限られた人かと思うと、あにはからんや、夜遅くなってもにぎわいが途絶えることはありません。しかも、キャリアウーマンらしき女性一人客の来店も多いようです。

唯我独尊のスープも、うまいというわけではないとしても、健康に良さそうだし、舌触りもちょっと惹かれるものがあったりで、結構とりこになるのかもしれません。
やはり、三界の人々の苦しみや悩みに効くのかも(^^ゞ