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     支那そば やぐら亭 京鰹    

明治19年のコレラ大流行を発端として、東京の上水道の改良が計画され、その第一歩として玉川上水の浄化のため、代々木付近に大浄水工場の建設が計画されました。
しかし、玉川上水は代田橋−新宿間が大きく南へ蛇行していたため、京王線代田橋駅の北側あたりで玉川上水から分岐して、甲州街道と平行して淀橋浄水工場に直線で向かう新水路が築造され、浄水工場も位置を現在の都庁付近の淀橋に位置を変更し、明治32年に竣工したのであります。(旧建設省編「多摩川誌」)

その新水路にかかっていた橋には番号が付いており、その番号のついた通りの名称が残っていることは、「麺屋八蔵」で書いたとおりです。
さて、その新水路は、水道管として現甲州街道に移設されたのち、水道道路となります。
その水道道路から北側一帯というのは、ここら辺を南北に歩いてみるとよくわかりますが、新水路が盛土して造られたため周辺が低地のようになっており、そのためいかにも下町風な庶民的空間となっているのです。
しかも、昔の開墾地なのかそれとも耕地整理されたのかはともかくとして(知らないっちゅうことね(^^)、整形の街区が形成されていますが、その道も狭く、敷地も細分化されている感じです。
西新宿の超高層ビル群を目の前に望む鄙びたアパートもあちこちにみられます。

さて、このお店はそんな一帯の、静かな住宅地の一角にあります。
初台駅から、二国、じゃなかった今じゃ東京オペラシティと呼ぶ安普請の新国立劇場の脇を抜けて、水道道路に出て西へ。幡ヶ谷変電所の向かいあたりの路地を北へ。風呂屋を眺めながら突き当たりを再度西へ曲がると、すぐ。

    支那そば
 @650

 麺は、少加水でポキポキした食感の細め直麺
 スープは、透明な魚介系しょうゆ味で、昆布なのか化調なのかわからないがグルタミンのうまみとカツオ節と貝の香りが強く感じられるもの
 ただし、スープの表面には、相当量の脂が浮いており、こってり感もある
 トッピングは、大ぶりの肩バラチャーシュー枚、メンマ、のり、なると
 永福町大勝軒風の大きな丼も特徴的
   

店内は、広く余裕があります。
壁には、「京都鰹節(株)」の感謝状が燦然と輝いており、カツオ節の使用量を誇っています。

また、黒麺、赤麺、緑麺という古代米にこだわった麺も選択可能です。どんな味がするのか、ちょっと興味を惹きます。
が、それは次回以降の課題としておきます。