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    家系総本山 吉村家    

「家系」
発祥の店です。

「家系」について、いわずもがなではありますが、ちょっとおさらいをしておくと、
1974年に新杉田で開業した「吉村家」(のちに現在の横浜西口に移転したので横浜家系という人もいる)で修行した人たちが独立して始めた同系の味のラーメン、あるいはそのまた弟子たちのラーメン、あるいは修行していない人たちがその味を真似たラーメンをいいます。「吉村家」は家系じゃなく、家そのものですね。
直系の弟子で有名な店としては「六角家」「杉田家」などがあり、さらにそれらの弟子の店としては「川崎家」「千代作」「せい家(経堂)」など、ありとあらゆるところにひろがっています。
さて、その味は大まかにいうと、茶色く濁ったとんこつしょうゆ系(大量のとんこつをガンガン炊いてとったダシが特徴)のスープ、黄色味が強くかたい極太直麺(短めというのも特徴)、茹でたほうれん草+厚めで柔らかいチャーシュー1枚+大きな四角い海苔3枚を基本型とするトッピングで、麺のかたさ、油の量、しょうゆダレの濃さを選択できる、というもの。また、値段も一般に安めの設定となっています。
以上をベースに、総本山の味を忠実に伝承する店もあれば、アレンジを加えて独自色を出す店もあります。

      中盛りラーメン
 @710円

 麺は、黄白色で角の立つ長方形断面のもの
 中盛りだが量は少なめ
 スープは、茶色みが強く透明感も感じられる濁スープで家系としてはさっぱりしている
 表面は脂とコラーゲンが覆っている
 トッピングの構成は基本的だが、ほうれん草ではなく小松菜
 チャーシューはちょっと小さめで少しけむり臭さが感じられる
 後方は、のりまぶし玉子ごはん100円
   

家系のスタイルというべき、白いTシャツのスタッフが5人にフロア担当の女性スタッフ1人。

カウンター席(一部座敷)計30席を左右2つに分け、交互に入れ替え制としています。入れ替えを待っている間は、店外のベンチに並んで待つのですが、フロア担当者が人数を確認するまでに店内の券売機でプラスチックの食券を買っておかなければなりません。
えー、総本山のお値段はだんだん値上がりしているようです。

とんこつ白濁スープというのは、基本的に回帰性のある味で、広まりやすいものです。
戦後久留米から始まったこの味が、北海道や東京に飛び、あるいは東進して大阪ラーメンのベースとなっているのはご存じのとおりです。この回帰性という特徴に早くから目をつけ、食べやすくアレンジした吉村実氏は、すばらしい先見性があるといっていいでしょう。その結果、ラーメンでビルを建てたというわけです。さすがですね〜。